がん患者の家族日記

腹膜播種の妻と過ごした体験談

第91話 高熱の日々

〈がん患者の家族の体験記〉

このBLOGは、がん患者の家族の回想録です。2010年~2019年までの9年間、大腸がん(横行結腸)・卵巣への転移・腹膜播種・肝臓への転移・腸閉塞でも、とても前向きに生き抜いた妻。患者家族である私が、その当時に書いた日記をもう一度読み返し当時の患者家族の気持ちを振返ってみました。

今日は、2018年4月の日記を読み返してみました。

 

2018年4月28日(土)の日記

・J大付属練馬病院へ行った。発熱が続くことを先生に伝えた。
・先生曰く、原因として考えられることは3つ。
  ① 腸内での炎症
  ② 腫瘍の発熱
  ③ 頻便、頻粘液による肛門の炎症
・今回は③に対処するため、ポステリサン薬を投与し熱の変化を見ることとした。熱が下がらない場合は、カロナール薬で解熱する予定。良い結果を望む。
・帰りに「松村」で鰻を食べた。
・午後は体調も落ち着き自宅で穏やかに過ごすことができ良かった。

病気をあずかってくれる観音様。(秩父第12番札所 野坂寺)

〈2018年の4

春が来て気温が上がってくると妻の体温も上がってきました。38°を超える熱を出すことが目立ってきました。トイレへ行く頻度も増して排便時には粘液を伴うことが増えてきました。体調が優れない時は自宅で横になり無理をしない様に過ごしていました。15時に仕事を終え帰宅した時に、横になっている妻の姿を見る日が増えました。何もできないことを申し訳なく思いました。

妻も私に心配かけて申し訳ないと思っていたのだと思います。ある時「ごめんね」と言われたことがありました。私は心の中で大泣きしました。同時にそんな言葉を言わせてしまった自分が情けなくなりました。

そんな日々を繰り返しながら、妻の体調が落ち着いている時は自宅の近くの柳瀬川沿いを一緒に散歩したりして楽しみました。

〈ふたりの主治医
妻の身体に現れた様々な症状を軽減するため、ふたりの先生にお世話になりました。J大付属練馬病院のM先生は検査結果に基づいて身体の不調を整える治療をしてくれました。O三敬病院のO先生は、問診や触診に加えてJ大付属練馬病院の検査結果と治療方針に合わせながら、免疫力を高める治療をしてくれました。

妻と私は、このふたりの先生にとても感謝しています。

                               

お読みいただきまして、ありがとうございます。

・次回の家族日記/第92話は

 〈結婚30周年〉

を2022年7月9日(土)を予定しています。