第66話 発熱が続く日々
〈がん患者の家族の体験記〉
このBLOGは、がん患者の家族の回想録です。2010年~2019年までの9年間、大腸がん(横行結腸)・卵巣への転移・腹膜播種・肝臓への転移・腸閉塞でも、とても前向きに生き抜いた妻。患者家族である私が、その当時に書いた日記をもう一度読み返し当時の患者家族の気持ちを振返ってみま
今日は、2016年3月の日記を読み返してみました。
2016年3月11日(金)の日記
・仙台に日帰り出張。5年前の今日 “東日本大震災” が発生した。市民公園に献花台が設けられていた。
・帰宅途中に自宅へ電話をしても出ないため心配しながら自宅に着くと不在。ママの具合が悪くなり、Nが車でJ大付属練馬病院へ。
・すぐにタクシーで病院へ向かう。CT・尿・血液などの検査を行い、この日は入院することなく帰宅した。深夜1時となる。
※ N:息子のこと。
〈2016年の3月〉
この月の日記を振り返ると、妻の体調不良に関する内容が何日も続いていました。おへそのまわりに痛みを感じたり、発熱が何日も続いていました。
5日の土曜日に、病院(J大付属練馬病院)に行こうと誘いましたが「横になって様子を見てみる」と言われました。しかし心配でしたの、午後に主治医のM医師に電話をし痛みが増す様であればいつでも来院する様に言われ週末を過ごしました。
とても不安な時間を過ごしました。7日の月曜日に改めて連絡をして8日の火曜日に診察をしていただきました。腹痛が緩和してきたので経過を見ることとなり、私は11日に日帰り出張に行ったのでした。
〈患者家族もつらいよ〉
患者本人である妻は、実際に痛みで苦しみ不安を抱えた状態にいます。そして、精一杯頑張っています。患者家族である私は、妻を心配して声をかけたり行動したりします。良かれと思っての言葉や行動ですが、頑張っている妻への配慮を欠いた私の言葉や行動は、妻の体に無理をさせてしまったり、心の不安を増やしていたのだと思います。
私(患者家族)自身の心配を解消するためではなく、妻(患者本人)の体調や不安を改善できる様に、言葉を口にし行動をする様にしなければと反省しています。
♬奮闘努力の甲斐もなく、今日も涙の日が落ちる♬(映画「男はつらいよ」の主題歌)の寅さんではありませんが、今更ですが “反省の日々” です。
お読みいただきまして、ありがとうございます。
・次回の家族日記/第67話は
〈病院の行き帰り〉
を2022年4月13日(水)に予定しています。