がん患者の家族日記

腹膜播種の妻と過ごした体験談

第102話 夫婦の病気

〈がん患者の家族の体験記〉

このBLOGは、がん患者の家族の回想録です。2010年~2019年までの9年間、大腸がん(横行結腸)・卵巣への転移・腹膜播種・肝臓への転移・腸閉塞でも、とても前向きに生き抜いた妻。患者家族である私が、その当時に書いた日記をもう一度読み返し当時の患者家族の気持ちを振返ってみました。

今日は、2019年3月の日記を読み返してみました。

 

2019年3月12日(火)の日記

・ママが病気になっていなかったら、私は仕事に追われる日々を続け持病の心臓の病気などが悪化して、死亡していたか家庭を壊していたかもしれない。
・ママの病気は、私の仕事のやり方と生き方を大きく変えた。変わった事で、今も家族と共に暮らせている。私はママに救われたのだ。

障子に残る孫があけた穴(2019年3月10日)

〈2019年の3

私は、34歳の時と44歳の時に肥大性心筋症で入院したことがあります。また39歳の時に後縦靭帯骨化症という病気であることを知りました。忙しい職場でしたので身体や心に負担をかけていたのだと思います。まわりの皆が同じ様にしていたので、そんな生活を普通だと思って過ごしていました。入院をしたり病気であることを知った後も、仕事優先の忙しい生活は続いていました。

妻は、私が50歳の時に大腸がんと診断されました。妻は48歳でした。この時から私の日常生活は、仕事優先から家庭優先へ変わり始めました。

もしも、あのまま仕事優先の暮らし方を続けていたら、私自身の健康は悪化していたかもしれません。実際、2021年に脳梗塞を発症していたことを知りました。

妻は自らが病気になることで、私の生活習慣を変えてくれたのかもしれません。

〈一日一生

私は2004年から日記を書いてきました。18年間、書いていることになります。この「がん患者の家族日記」というブログは、私ががん患者の家族として過ごした2010年12月から2019年7月迄の日記を読み返し、当時の気持ちなどを書いています。あと少しで最終回となりますが、9年間を振り返ることで妻への想いや家族への想いを深める事ができ、淋しさを乗り越える支えになっています。

朝を迎えられることに奇跡を感じ、その日の出逢いを大切にして過ごします。そして、夜を迎えることに感謝をしたいと思います。一日を一生と思いながら・・・

                               

お読みいただきまして、ありがとうございます。

・次回の家族日記/第103話は

 〈最期のお花見〉

を2022年8月17日(水)を予定しています。