がん患者の家族日記

腹膜播種の妻と過ごした体験談

第87話 クリスマスコンサート

〈がん患者の家族の体験記〉

このBLOGは、がん患者の家族の回想録です。2010年~2019年までの9年間、大腸がん(横行結腸)・卵巣への転移・腹膜播種・肝臓への転移・腸閉塞でも、とても前向きに生き抜いた妻。患者家族である私が、その当時に書いた日記をもう一度読み返し当時の患者家族の気持ちを振返ってみました。

今日は、2017年12月の日記を読み返してみました。

 

2017年12月18日(月)の日記

・麻布グレイスゴスペル教会で「いきのちから・クリスマスコンサート」が開催されママも参加した。
・ステンドグラスの美しい教会で、とても素晴らしい合唱に感動した。ママはとても輝いていた。元気そうに歌う姿を見て、涙を流してしまった。
・どうぞどうぞ来年も感動したいと思う。
・「今日一日を大切に生きる」これを繰り返しながら、一緒に生きていきたいと心から思う。

麻布グレイスゴスペル教会

〈2017年の12

今日は2022年6月ですが、5年前の12月の日記を振り返っています。複数の患者会へ参加していました。そのうちのひとつは都心で開催されていました。その患者会の催しとして「クリスマスコンサート」がありました。

様々ながんの患者さんが集まって声楽家の先生に発声から教えていただきました。歌うことは深い呼吸が必要で、免疫力のアップになったのだと思います。コンサートという目標に向かって暮らすことで治療とは別の引出しができ、少しだけ前向きな気持ちになれたのかもしれません。縁あってこの催しに妻も参加させていただきました。

麻布にあるとてもステキな教会で、出演者の後ろのステンドグラスからは、太陽の光が差し込んでいました。病気を取り除いてくれそうな、とても暖かな光でした。

〈夢とトキメキ

毎日の暮らしというのは、歓迎できない出来事と素敵な出来事が交互にやってくる様にできているのでしょうか。この頃の日記を振り返ると、腹膜播種の増大や義父の病気や義母の暮らしの世話などが連日書かれていました。その一方で、コンサートで歌うことを夢にトキメキを感じている妻がいたり、12月17日の日記には息子夫婦に赤ちゃんができ、みんなで大喜びをしている様子が書かれていました。

夢を抱いて行動するとトキメキを感じます。トキメキを感じる暮らしは素敵な事です。そんなことを妻から感じたクリスマスコンサートでした。

                               


お読みいただきまして、ありがとうございます。

・次回の家族日記/第88話は

 〈不変の腹膜播種〉

を2022年6月25日(土)を予定しています。