がん患者の家族日記

腹膜播種の妻と過ごした体験談

第76話 7回目のお正月

〈がん患者の家族の体験記〉

このBLOGは、がん患者の家族の回想録です。2010年~2019年までの9年間、大腸がん(横行結腸)・卵巣への転移・腹膜播種・肝臓への転移・腸閉塞でも、とても前向きに生き抜いた妻。患者家族である私が、その当時に書いた日記をもう一度読み返し当時の患者家族の気持ちを振返ってみました。

今日は、2017年1月の日記を読み返してみました。

 

2017年1月1日(日)の日記

・ママとふたりで、青く晴れ渡った元旦の朝を迎えた。幸せである。
・のんびりと午前中を過ごし、お昼過ぎに城山神社へ初詣に行った。人影は少なく氏子の方々が境内をきれいにしていた。
・神社から柳瀬川を散歩し、美しい富士山を見た。金山公園近くのお寺で鐘をついて家路へ。その途中、ご近所の方々とすれ違った。柳瀬川にある紅梅が咲いていた。
・ママが「お正月を迎えられて良かった」と言った。私も同感、今日に感謝である。

城山神社境内の提灯


〈2017年の1

2010年12月にがんの告知を受け、7回目のお正月を迎えることができました。歩きながら妻がポツンと言った「お正月を迎えられて良かった」の一言が、お寺で鳴らした釣鐘の音の様に、私の心の中で長い間響いていました。

1月3日は、清瀬市氏神様である水天宮へ初詣に行きました。こちらは混んでいてお参りするまで40分程並んだと日記に書かれています。家族が毎日、健やかに過ごせたことへの感謝を伝えました。そして、健やかな日々がいつまでも続くよう努力することを誓いました。

〈患者家族と仕事

がんという病気は、患者本人が肉体的にも精神的にもつらい思いを伴う病気であることは言うまでもありません。腹膜播種がわかり腫瘍が腸を圧迫する様になると、患者家族である私は “寄り添う時間” を増やしたいと思いました。

私は1月23日、会社に3つのお願いをしました。その時任命を受けていた経営役職の解任。自宅近くの職場への異動。介護時短社員制度の利用の3つです。
この願いは4月1日に叶いました。経営役職者から一般社員になり、新入社員の頃の業務を担当する様になりました。当然ですが収入は大いに減少しました。
しかし、自宅から車で15分の職場で15時に退勤でき “寄添う時間” を創り出すことができました。新しい職場の方々はとても親切で、今でも感謝しています。

出勤後に妻の容態が急に悪くなり帰宅させてもらったことが何度かありました。電車で都心まで通っていた以前の職場にいたら、帰宅までに1時間30分は必要でしたので、お願いをして良かったと思っています。

会社にも職場の方々にも感謝しています。

                              

お読みいただきまして、ありがとうございます。

・次回の家族日記/第77話は

 〈東京十社巡り〉

を2022年5月18日(水)を予定しています。