がん患者の家族日記

腹膜播種の妻と過ごした体験談

第34話 O三敬病院患者の会

 

〈がん患者の家族の体験記〉

このBLOGは、がん患者の家族の回想録です。2010年~2019年までの9年間、横行結腸がん・卵巣への転移・腹膜播種・肝臓への転移・腸閉塞でも、とても前向きに生き抜いた妻。患者家族である私が、その当時に書いた日記をもう一度読み返し、当時の患者家族の気持ちを振返ってみました。

今日は、2013年7月の日記を読み返してみました。

 

2013年7月12日(金)の日記

・O三敬病院に行く。いつも通りの診察が終わり、次回の予約をしている時に 院内で実施している “太極拳” の案内チラシが目に入り質問すると「これから始まりますよ」とのことだったので、これも縁だと思いふたりで参加した。(参加費は無料)

太極拳を実施した後、「患者の会」の人たちとお話をした。診察を終えたO先生も加わり、先生から色々なお話を聞くことができた。

 ※ 患者の会:O先生の患者さん達が運営する会のこと。

 

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O三敬病院 患者の会「予定表」


〈2013年の7月

私たちの主治医は、J大付属練馬病院のM先生です。M先生は、手術・抗がん剤放射線などによるがんを治す標準治療。もう一人の主治医であるO先生は、漢方薬ホメオパシー・針灸・びわ温灸・太極拳・呼吸法などによる体全体を整える治療。

この二人の先生が、私たちを心身共に支えてくれた素晴らしいパートナーです。

そして、もう一つの支えがO三敬病院の患者さん達で運営する「患者の会」です。金曜日のO先生の診察後に、“道場” と呼ばれるリハビリルームの一部には、通院患者さんや入院患者さんが集い、車座になって話をしたり合唱をしたりして過ごしました。ずいぶんと勇気づけられました。診察を終えたO先生も加わって、太極拳を行い先生の講話を聞くのが楽しみでした。

がんという病気を治すことに加え、がん患者の身体と心の調子を整えることを、二人の先生と患者の会の皆さんにしていただきました。そして、患者の会の皆さんには、今も「秩父札所巡り」をご一緒させていただき、一人になった私は支えられ続けています。(1日2~3カ所、2年位かけて34カ所を巡礼する予定です)

 

〈今年もあと半月〉 

今日は2021年12月15日です。残すところ16日です。時の過ぎるのが早く感じます。一方で1月頃のことは、ずいぶんと遠い昔のことの様に思います。

今年は、身体の調子が乱れた時期が何度かありました。1月~2月の「ラク脳梗塞」と「血圧の超低下」。7月~8月の「心臓の心尖部瘤の発覚」と「不整脈の頻出」。
そして、12月になってからの「左頭部と左目の違和感」。

私は身体は天からの借り物で、心は自分自身の物と考え暮らしています。
借り物の身体は大切に使わせていただいていますが、日を追うごとに劣化しています。できるだけ大切に使い、良い状態で返却したいと思っています。
心は永遠に存在する物と思うようにして、磨き続けたいと思っています。

今年マスターしたことは、夢はあきらめないで継続するが、実現の方法は身体の調子に合わせてどんどん変更するという考え方です。
定年後に掲げた3つの夢のひとつに「日本を一周する」があります。当初は、車中泊をしながら1年で実現しようとして昨年12月に “四国一周” を実施しました。1月に体調を崩した後は、期間は同じ1年ですが移動手段を車から電車に、計画を変更しました。

コロナが落ち着き始め試しに少しだけ活動してみましたが、もう少しシフトダウンが必要な様に感じ、移動手段は電車などの公共交通機関を利用して、実施期間は2025年の65歳迄に延長し、訪問方法も移動型から滞在型にして計画を再修正しています。

『無理をせずに、今の環境に見合った方法で、夢を実現する』

これが、私の「今年の学び」です。

                                 

お読みいただきまして、ありがとうございます。

・次回の家族日記は

 〈家族旅行/青森〉

を12月17日(金)に予定しています。