がん患者の家族日記

腹膜播種の妻と過ごした体験談

第81話 聞くことの難しさ

〈がん患者の家族の体験記〉

このBLOGは、がん患者の家族の回想録です。2010年~2019年までの9年間、大腸がん(横行結腸)・卵巣への転移・腹膜播種・肝臓への転移・腸閉塞でも、とても前向きに生き抜いた妻。患者家族である私が、その当時に書いた日記をもう一度読み返し当時の患者家族の気持ちを振返ってみました。

今日は、2017年6月の日記を読み返してみました。

 

2017年6月15日(木)の日記

・今日も会社では何だかんだと色々な出来事のある一日だった。
・帰宅してママが元気そうだと安心するが、少しでも元気がないと不安になる。
・そんな時「大丈夫?」と聞きたくなる。しかしその問いかけがママを不安にしたり苦しめたりする様な気がする。言葉にしないで、見守るだけにする。

仲良くならぶ小鳥たち

〈2017年の6

この月の4日の日記を読み返すと、水元公園で開催されていた「菖蒲まつり」に行ったことが書かれていました。映画「男はつらいよ」で有名な柴又にある川千家さんで鰻と鯉こくを楽しくいただき、江戸川のほとりを散歩しながら水元公園に行きました。

また11日には、継続してきた「東京十社巡り」の最後の訪問先となった白山神社で満開の紫陽花を見ることができました。六義園を散歩して東洋文庫のレストランでランチをして巣鴨とげぬき地蔵にもお参りをしました。

体調の良い日は、都内散歩をして楽しい時間を過ごしていました。

〈思いやりと親切

思いやりの心を持つこと、親切な行いをすることは良いことです。しかし、うっかりすると自分本位になってしまうこともあり注意が必要だと思います。相手のためにと思いながらの発言や行動ですが、実は自分自身の欲求を満たすためであることがあります。

病気をして体調が良くない人に体調の様子を聞いたり、精一杯頑張っている人に頑張ってねと言ったりすることがあります。言われた相手は返答に困ったり、辛い思いをしたりしているのかもしれません。

以前に読んだ本の中に「そっとしておく思いやり」という言葉がありました。また別の本には「本当の親切は、相手にわからない様にするものだ」という言葉がありました。

この本の言葉にある様な思いやりと親切のできる人間になりたいと思います。

                              


お読みいただきまして、ありがとうございます。

・次回の家族日記/第82話は

 〈義父倒れる〉

を2022年6月4日(土)を予定しています。