がん患者の家族日記

腹膜播種の妻と過ごした体験談

第68話 十人十色で千変万化

〈がん患者の家族の体験記〉

このBLOGは、がん患者の家族の回想録です。2010年~2019年までの9年間、大腸がん(横行結腸)・卵巣への転移・腹膜播種・肝臓への転移・腸閉塞でも、とても前向きに生き抜いた妻。患者家族である私が、その当時に書いた日記をもう一度読み返し当時の患者家族の気持ちを振返ってみました。

今日は、2016年5月の日記を読み返してみました。

 

2016年5月8日(日)の日記

・今日は「母の日」で、肝臓の手術から「1年目」だ。
・家族全員で餃子パーティーを開催した。みんなで餃子を作りながら、焼きながら、食べながら、たくさんの話をした。実に楽しい。
・人は “十人十色” だと思う。いろいろな人がいる。会社や国も同じでいろいろな社風や文化がある。みんないろいろな「常識」を持っていて、共通していることは「自分が普通」と信じていることである。
・さらに人は “千変万化” する。同じ人でも変化する。

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自宅近くの城山神社祭り(5月15日にお参り)

〈2016年の5月

すっかり暖かくなり妻の体調も落ち着いていた季節でした。しかし、腹膜播種の心配は常にありました。心配事は尽きることがありませんが、ほんの少しの瞬間でも楽しめる時間があることは幸せな事だと思います。

昔から時々、家族が揃った時に「餃子パーティー」を開催していました。スーパーでいろいろなタイプの餃子の皮を買って帰り、テーブルにホットプレートを置き、全員で餃子作りをします。そしてホットプレートで焼きながら食べます。もちろん、私はビールを飲みながらの参加で、焼き始めるころにはほろ酔い気分のことが多かったです。話は盛り上がりアッという間に数時間が過ぎてしまいました。

〈変えないものと変えるもの〉

同じ屋根の下に住む家族ですので、共通するところもたくさんあります。その一方で趣味嗜好や物事に対する感じ方や見方などで違うところもあります。家族でもそうですから、職場や学校など世の中にいろいろな人がいるのは当然のことだと思います。自分と違う感じ方や考え方があることを理解して、人の良い所に気づける自分でありたいと思います。

また、私という同じ人間でも年齢を重ねたり環境が変化したりすることで、考え方や感じ方などが、少しづつ変わってくることがあります。

人への思いやりの心や感謝の気持ちは変わることなく持ち続けたいと思います。一方で四季に合わせて着る物を変えたり食べる物が変わる様に、年齢や体調に合わせた生活スタイルに進化させ、環境の変化に順応していきたいと思っています。

                              

お読みいただきまして、ありがとうございます。

・次回の家族日記/第69話は

 〈発熱が続く日々〉

を2022年4月20日(水)を予定しています。